*** テキトー絵日記 ***

2018/09/28(金)

ルー・タバキン・トリオ公演

日暮れの三重県総合文化センター with K-01

大型の台風が本州めがけて接近中なのだが、今日のところは文句なしの快晴。本日のお題は夕方から出かけた津の総合文化センター小ホールにてのルー・タバキン・トリオ公演だ。ここは自宅から40kmほど離れているのだけど、夕方の津市内の混雑ぶりが読めないので少し早めに家を出た。

しかしさほどの渋滞もなく1時間15分くらいで現地到着。ネット予約しておいたのでホール入口の手前でチケットをもらう。さてまだ始まるまで1時間近くあるのでひょっとして席があるかもと思って館内のレストランに寄ってみたら恐ろしいほどの人がレストラン入り口で入場待ちをしている。ダメだこりゃ、というわけで別の喫茶スペースにも行ってみるがこちらも行列、おまけにショーウインドウの中はほぼカラッポ。こっちもダメだね。ということで食事は諦める。

しかし平日公演なのにこの人の多さはなんだろうと思ったら、今夜の大ホールでは今井美樹のコンサートがあるのだった。道理で中年と言うか中高年というかの女性が多いわけだ。2000人以上のキャパがある大ホールは今井美樹だが、ボクの本日のお目当てのルータバキントリオは300名キャパの小ホールだ。こちらはざっと250名ほどの入りで男性が多い印象だ。でもサックスケース担いだ若い女性の姿も見た。

というわけで始まりました、ルー・タバキン・トリオ。御年78歳ということでちょっと気になっていたのだけど、そんな心配は全くの杞憂で全盛期と変わることのない素晴らしい音色を満喫させてもらった。考えてみれば最近こうした世界的な一流プレイヤーの音を聴く機会を持つことはなかった。上手なアマチュアやローカルプロや日本人の若くて優秀なプロと言われるプレイヤーの音は聴いていたのだけど、今夜のタバキン氏はそれらの音を全て軽々と凌駕してしまうのだった。

ソフトな音色で音量も優しいのだろうと思っていたら初来日したポール・デスモンドの音量がデカくてビックリした、というハナシをネット友達から聴いていたのだけど、世界的な一流プレイヤーは基本的に音量が大きい。いや、敢えてデカいと言い直そう。それでこそのダイナミクスでもあったりする。今夜は改めてそのことを認識する良い機会だった。なにしろ小ホールとはいえPA無しなのだ。

ドラムはマイクなし、ベースもオフマイクのみでコンタクトマイクはなし、ホール公演なのでもちろんセンターマイクはあるがタバキン氏はそんなのを使わない。なので横向いたり後ろ向いたり、ドラムに寄っていったりベースのほうを向いたりして演奏している。生音なのでどこでどっちを向いても良い訳だ。これがサックスだけならまだしもフルートでも同じ。舞台の上を自由自在に動き回っている。こんな状況なのでホールとはいえ、ほとんどライブハウス並のオール生音で楽しめることが出来た。特にウッドベースの音は今まで聴いたどのホール公演よりも生々しく素晴らしかった。クラシックのコンサート並だ。こういう音をボクは聴きたかったのだ。

てなわけでたっぷり2時間超をピアノレスのサックストリオで堪能してきたわけだが、サックスの響きもスゴイがフルートはもっとスゴイなあ、これは氏の楽器がゴールドだから、、ではないですね、もちろん!

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