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話題の本「日本国紀」(百田尚樹著)が届いたのでさっそく読み始めたが面白い。有史以前の縄文時代から始まって今の平成時代までを一気に500ページほどで書き上げてあるわけだが、帯にあるように「当代一のストーリーテラーが、」という通り、これは一般に出回っているような歴史の解説本とかではない。あくまで百田尚樹氏が語る彼から見た日本の歴史書なのだ。そしてそれこそが面白い理由でもある。
歴史というのはそれが国家であれ個人史であれ、語る人の言葉が全てだと思う。本当はどうだったのか、なんていうのは分からない場合が多い。まして利益が相反する場合の当事者や国が、それぞれに語る内容は矛盾しているのが普通だ。
となると歴史書とは一つの見方に過ぎないとも言えるわけで、ならば読んで面白いものに軍配が上がるのは当然だろう。そういう意味で歴史とは一つの壮大な物語であると言えよう。
遅読のボクなのでまだ届いてから90ページ、平安京が終わって鎌倉幕府が始まるところなのだけど、各章の終わりに書かれている百田尚樹氏のコラムがまさにストーリーテラーの一面を発揮していて面白く、おかげで歴史の中の出来事が非常に人間臭く身近に感じられる。