*** テキトー絵日記 ***

2019/01/27(日)

ミシェル・ルグラン逝く

映画「ロシュフォールの恋人たち」から画面キャプチャー

ミシェル・ルグランという人はフランスのポピュラー音楽家だと思っていたのに18歳のときに明大前のジャズ喫茶マイルスで初めて聴いたアルバム「ルグランジャズ」には驚いたものだった。 なにしろ参加したメンバーの顔ぶれが凄い。マイルス、コルトレーン、フィル・ウッズ、エヴァンス、ベン・ウェブスター、ハンク・ジョーンズ、ポール・チェンバース、ハービーマンなど超一流のプレーヤーを集めてルグランの編曲した名曲を演奏している。それもかなり凝ったアレンジでだ。これでミシェル・ルグランという人はジャズの人なんだと認識するようになった。このアルバムのA面まるごとお聴きください。1958年録音なのでマイルス32歳、フィル・ウッズ27歳、エヴァンス29歳とその後の巨匠たちも皆若い。ルグラン自身も26歳。

しかし彼が世界的に有名になったのは映画音楽の成功からだろうと思う。だれでも筆頭に挙げる「シェルブールの雨傘」(1963年)はもちろん、同じジャック・ドゥミ監督と組んだ「ロシュフォールの恋人たち」(1967年)。この2本はボクも大好きな映画でもう何度見たか数え切れないほどだ。シェルブールでは20歳のカトリーヌ・ドヌーヴが愛らしくも美しく、ラストのガソリンスタンドのシーンは仏語で言うまさに "C'est la vie”を哀感豊かに描いている。

一方のロシュフォールではやはりドヌーヴと実の姉のフランソワーズ・ドルレアックが共演している。彼女はこの映画を撮影した同年に交通事故で亡くなっている。この二人が双子の姉妹という設定のミュージカル仕立てなのだが、こちらにも人生の哀感と言ったものが漂ってはいるが、雨のシェルブールと違い陽光豊かな屋外撮影も多く、全体に明るい希望に満ちた青春の躍動感に満ちている。

今日の冒頭写真はそのロシュフォールに到着したジョージ・チャキリスら一行がこれから祭りの準備を始めるぞというシーン。もうちょっと見たい人はFBとダブりますがこちらを。

あとやっぱり双子姉妹のショー部分もみたいですよね。


ただし残念ながら歌は吹き替えです。

最後にもう一度ルグラン・ジャズを。今度はB面です。
(これいつまであるのかなあ@Youtube)

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