外では時折強い風がゴゥゴゥと鳴っている with KP with 10-17mm
四国の西の端をかすめながら中国地方をゆっくりと北上中の台風10号のせいで今日は一日中を部屋で過ごすことになりそうだ。なにしろ時速20kmと自転車並みの速度なので日本海に抜けるまで丸一日かかりそう。今夜はお盆の行事が神道の父は祖霊舎で、今年亡くなった叔母は養草寺であるのでそれぞれ時間をずらしてお参りする予定になっているが、夜になっても台風の影響は強く残っているのだろうか?
さて今日は8月15日、つまり終戦記念日でもある。お昼のNHKでは戦後74年経った全国戦没者追悼式の開会の模様を放送していた。日本が戦争に至った理由はいろいろな見方があるが、戦死された方々の慰霊を願うのは今の平和を享受する者としては当然だろう。
そこで気になるのが日本を終戦に導くきっかけとなった詔勅、つまり玉音放送と言われるものの中身である。「堪へ難キヲ堪へ忍ヒ難キヲ忍ヒ」という文言は知っているが、この放送の再現を聴いたことはあってもその意味することは良く分からなかった。そしたらそれの現代語訳がHUFFPOSTにあったのでちょっと長いが掲載しておこう。これなら良く分かる。以下
『私は、世界の情勢と日本の現状を深く考え、緊急の方法でこの事態を収拾しようとし、忠実なるあなた方臣民に告げる。
私は政府に対し、「アメリカ、イギリス、中国、ソ連の4カ国に、共同宣言(ポツダム宣言)を受け入れる旨を伝えよ」と指示した。
そもそも日本臣民が平穏に暮らし、世界が栄え、その喜びを共有することは、歴代天皇の遺した教えで、私も常にその考えを持ち続けてきた。アメリカとイギリスに宣戦布告した理由も、日本の自立と東アジアの安定平和を願うからであり、他国の主権を排して、領土を侵すようなことは、もとより私の意志ではない。だが、戦争はすでに4年も続き、我が陸海軍の将兵は勇敢に戦い、多くの役人たちも職務に励み、一億臣民も努力し、それぞれが最善を尽くしたが、戦局は必ずしも好転せず、世界情勢もまた日本に不利である。それだけでなく、敵は新たに残虐な爆弾を使用して、罪のない人々を殺傷し、その惨害が及ぶ範囲は測り知れない。なおも戦争を続ければ、我が民族の滅亡を招くだけでなく、ひいては人類の文明をも破壊してしまうだろう。そのようなことになれば、私はどうして我が子のような臣民を守り、歴代天皇の霊に謝罪できようか。これが、共同宣言に応じるよう政府に指示した理由だ。
私は、アジアの解放のため日本に協力した友好諸国に対し、遺憾の意を表明せざるをえない。日本臣民も、戦死したり、職場で殉職したり、不幸な運命で命を落とした人、またその遺族のことを考えると、悲しみで身も心も引き裂かれる思いだ。また、戦争で傷を負い、戦禍を被り、家や仕事を失った者の生活も、とても心を痛めている。これから日本はとてつもない苦難を受けるだろう。臣民みなの気持ちも、私はよくわかっている。けれども私は、時の運命に導かれるまま、耐え難いことにも耐え、我慢ならないことも我慢して、未来のために平和を実現するため、道を開いていきたい。
私はここに国体を護ることができ、忠実な臣民の真心に信じ、常に臣民とともにある。もし、感情のままに争いごとや問題を起こしたり、仲間同士が互いを陥れたり、時局を混乱させたりして、道を誤り、世界の信用を失うようなことになれば、それは私が最も戒めたいことだ。国を挙げて家族のように一致団結し、この国を子孫に受け継ぎ、神国(日本)の不滅を固く信じ、国の再生と繁栄の責任は重く、その道のりは遠いことを心に留め、持てる総ての力を将来の建設に傾け、道義心を大切にし、志を固く守り、国の真価を発揮し、世界の流れから遅れないよう努力しなければならない。あなた方臣民は、これが私の意志だとよく理解して行動してほしい。』
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