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これは先週のライブを聴いた帰りに撮った写真だけど、これを見たときの気分はホッパーの「Night
Hawks]を連想したものだった。以前にも書いたことがあるが、1942年といえばアメリカはすでに戦争のさなかであったにも関わらず、夜中のダイナーで過ごす人たち。このNight
Hawksとは「夜ふかしする人たち」という意味だそうだ。夜鷹ではない、念の為。
でもう一つ、これに関連して別の気になる絵があるので、そっちも載せてみよう。あのゴッホの「夜のカフェテラス」だ。これね↓
「夜のカフェテラス」
こちらは夜空を黒くせず青で表現したことがゴッホの真骨頂ともされているが、暗闇に浮かび上がる黄色い店内、そこに集まる人々、と構図の主題的なものは似てるなあと思っていたのだけど、なんとWikiによればホッパーはゴッホの「夜のカフェ」にインスピレーションを得たのかもしれないという説を紹介している。ただ、その「夜のカフェ」は上記の「夜のカフェテリア」と別の絵で、しかもそっちは店内を描いているだけなので、たかけん説としては断然、上に挙げた「夜のカフェテラス」のほうがホッパーのインスピレーションの元だと思いたい。カフェもカフェテラスもどちらも1888年の作品だし、両方ともNYで公開されているし、それにカフェテラスのほうがボクの好みでもあるしね。ははははは
こちらが不吉な絵とされる「夜のカフェ」
ホッパーの作品は多方面に影響を与えたそうで、この絵の中に登場する男女を中心に話を膨らませた小説も出たし、パロディや映画にも取り上げられている。ちょっと長いがWikiからの引用を載せておこう。
ホッパーは、ミュージカル映画『ペニーズ・フロム・ヘブン』(1981年)に影響を及ぼした者として認められていたが、この映画の中で『ナイトホークス』はセットとして再創造された。1997年のヴィム・ヴェンダース監督の映画『エンド・オブ・バイオレンス』(The End of Violence)では、映画-内-映画のセットとして『ナイトホークス』の場面が再現された。 ヴェンダースは、ホッパーの絵は「いつでもカメラがどこにあるかわかる」から、映画制作者に訴求することを示唆した。『摩天楼を夢みて』(1992年)で、2人の登場人物は、自分たちの孤独と絶望を例証する場面でこの小食堂に似たカフェを訪れる。『ハードキャンディ』(2005年)は、ある場面を「ナイトホークス小食堂」("Nighthawks Diner")に設定することによって恩義を感謝したが、そこである登場人物は「Nighthawks」と印刷されたティー=シャツを購入する。この絵はまた、監督ラルフ・バクシによるアニメーション映画『Heavy Traffic』(1973年)のある場面のための背景として短く用いられた。 |
確かにホッパーの絵を見れば見るほど、いろいろな想像が広がる。その想像力の余地は、深夜を表す暗くて人のいない画面が多くを占める構成だからこそ店内の人物に気持ちが集中する結果じゃないだろうか。まさに音楽における休符の効能と同じだな。