********************百人一首 その18******************
住の江の 岸による波 よるさへや 夢の通い路 人目よくらむ
<藤原敏行朝臣>
「すみのえの きしによるなみ よるさえや ゆめのかよいじ ひとめよくらむ」
【解説】住之江の岸に寄る波の「寄る」という言葉ではないけれど「夜」の夢の中で私に通う道でさえも、どうして貴方は人目を避けようとするのでしょうか。
<ふじわらのとしゆきあそん>
「よるさへや」夜でさえも。「人目 よく らむ」「よく」は「避ける」、「らむ」は推量を表す。どうして人目を避けようとするのだろう、という意味。
夢の中でさえ出てこないのは心変わりをしたからではないかと不安になる女性の心を男性が詠んだ歌。
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