| ********************百人一首 その43****************** 逢ひ見ての 後の心に くらぶれば 昔は物を 思はざりけり<権中納言敦忠>
 「あいみての のちのこころに くらぶれば むかしはものを おもわざりけり」<ごんちゅうなごんあつただ>
 
 【解説】貴女と一夜を過ごした後の恋しい気持ちと比べれば、昔の悩みなど悩みのうちに入らないものだったのだなあ。
 当時の貴族は恋をしてから初めて会うまでに何度も恋文や和歌のやり取りをした。そうしてやっと一夜を過ごした後に女性に和歌を贈る習慣があり、それを「後朝の歌(きぬぎぬのうた)」という。これは美貌と才能に恵まれ恋多きプレイボーイと言われた敦忠の後朝の歌。しかし平安貴族はこんなのばっかだなあ。 |