| ********************百人一首 その51****************** かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを<藤原実方朝臣>
 「かくとだに えやはいぶきの さしもぐさ さしもしらじな もゆるおもいを」<ふじわらのさねかたあそん>
 
 【解説】私がこんなに恋しく思っているということを言えないので、貴女は知らないでしょう。伊吹山のさしも草のように激しく燃える私の気持ちを。
 「かくとだに」こんなに恋しく思っていることさえ、「えやはいふ」言うことが出来ようか、いや出来ない。伊吹山の「いぶき」と掛けている。「さしも草」よもぎの別名。「さしも知らじな」そうとも知らないだろう。この歌、原文を読んだだけではすぐに理解できない、なかなか難解な言葉使いだ。実方は清少納言の恋人で歌の神様とまで言われた人。プロ作者と言えそう。
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