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ボクはこの「テキトー絵日記」を始めるまでは人生で日記を続けてたことは一度も無いと思っていた。俗に三日坊主というが、確かにいくら日記にトライしても数日から1週間くらいしか続いたことはなかったと思っていた。それが実家からなんと初めて一人暮らしを始めた大学1年生のときの日記が出てきた。とはいってもやはり1ヶ月分だけで終わっているのだけど。それにしてもこれを書いた覚えも全く無かったのでいま読み返してみるとなかなか新鮮だ。当時18歳、1969年、4月のことだ。
何もない六畳一間の下宿生活からいろいろと生活必需品を買い揃えているのが分かる。ほうき、洗面器(大小)、食器洗剤、洗濯洗剤、鍋(小)、物干しロープ、ピンチ、カーテンレール、スポンジ、くし、チリ紙、これ全部で1823円。
翌日は秋葉原でカレー(150円)を食べてトースター(1700円)スタンド(1800円)ラジオ時計(11700円)を買っている。他にフライパン、スリッパ、サラダ油、胡椒、味塩、吊り棚、ソーセージ2つ、卵10個、トマト2個、判子、これ全部で954円だ。ちなみにこの頃、卵は5個で65円、銭湯が32円、牛乳が25円とある。
その次の日もノートや便箋、皿、コップ、お盆、フォーク、はがき、ラーメンなど買って段々生活用品が揃っていくのが分かる。この日は他に電車賃が40円、住民票が50円、外で食べたハムエッグライスが160円とある。
肝心の日記内容を追っていくと、もうしょっちゅうジャズのライブに出かけていて、山下洋輔トリオを新宿のピットインで400円で聴いている。この値段でワンドリンク付きだ。コーラを頼んでいるのはまだコーヒーにハマる前だからだな。
別の日には日野皓正を聴きにまたもピットインに出かけているが、立ち見客も含めて満員で入り口から一歩も入れず諦めたとある。この日は450円だったようだ。あとは1969年らしく、つまり学生運動が一番盛んな頃で、入学早々大学がロックアウトになったり教授の休みがしょっちゅうという日が続いている。
ボクはというと、ステレオセットを手に入れ、レコードとジャズ喫茶での生演奏でジャズにハマっているのがよく分かる。毎日ジャズ三昧、ゴキゲンで実家に帰りたくないとも書いている。当時のスイングジャーナルは260円だ。外食の1食がだいたい130円から200円なので月刊誌はまあそんなもんか。カツ丼120円、ラーメン80円なり。面白いなあ。