with Lensbaby
レンズベビーの先端のワイドレンズを外すとかなりなマクロレンズとなる。と言えば聞こえはいいが、まあ単なる虫眼鏡と考えたほうが良い。でもってこれで何か目の前の机上の被写体を探していたらこうなった。しかしレンズベビーの特徴として周辺部の画像は流れたりボケたりするのはいいのだけど、ちゃんと1部分、それも自分が狙った部分にはピントが出ていないとイケナイ。多分、短針部のG-というあたり、つまり全体の中心部を狙ったんだと思うけど、こうして見るとどうやらピントは来てないようだ。う〜む、ピンボケか。
頼まれてシャッターを押したらブレた写真になってしまって、そのことを謝ったら逆に「いい感じで撮れてる」と感謝された、というハナシがネットにある。誰もがスマホで簡単にきれいな写真が撮れる昨今では、昔流行った「アレ」「ブレ」「ボケ」が却って値打ちを持ってきているようだ。
低感度のフィルムを暗い場所で使えば増感現像などで画像は「アレ」るし、シャッター速度が稼げなければ「ブレ」る。そんな条件ならば絞りも開放なことが多いのでマニュアルでのピントも被写界深度は稼げないから「ボケ」てしまうことも多い。
とまあ、以前ならコンポラと称されるようなアーティスティックな写真の要素が、何でも鮮明に写る現代のアンチテーゼとしてクローズアップされてきているようだ。実際のところは程度問題だと思うが、これを音楽に置き換えると、何らかの破綻の要素を全く含まないソロは面白くない、というのと似ているかもしれない。