*** テキトー絵日記 ***

2024/09/07(土)

ガルシア=マルケス「百年の孤独」読了

by G1X Mk2

遅読ながらやっと読了しました。いやぁ、スゴい本だ。600ページを超す長編ですが、決してロシア文学のような長大な物語ではないのです。確かにタイトルのように100年間のオハナシではあるのですが、解説の筒井康隆氏がシュール・リアリズムと言っているように、まさしく作者の妄想と夢想をとめどなく組み込んだ一大ファンタジーでもあるのです。

ではそれが何故故に「46言語、5000万部」とか「「世界的ベストセラーとなった20世紀文学屈指の傑作」などと評価されるのか。ボクが思ったのは、小説としてのストーリーや、全体を通して読者に訴える何かが問題なのではなくて、場面場面をきっかけに作者であるガルシア=マルケスの果てしない脳内飛躍こそが評価されたのではないかということです。そしてそこには確かに文学的格調を感じさせる萌芽が沢山眠っているのです。

思うに、これは心理学的な方面からの分析アプローチにも多大な余地を残しているような気もします。「愛の絶叫、孤独の奈落」本の帯にあるキャッチフレーズですが、文学の何たるかを再考するきっかけになりました。

******** 覚えたい語句の自分用MEMO *******

  百年の孤独
イタリア語  cento anni di solitudine
(チェンノ アンニ ディ ソリトゥーディニ)
 スペイン語 cien años de soledad (本のタイトル)
(スィエン アニョス デ ソレダッ)
 ポルトガル語 cem anos de solidão
(セン アノス ヂ ソリダォン)
 フランス語 cent ans de solitude
(ソントン デ ソリチュード)
One Hundred Years of Solitude

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